あなたがお金や時間の無駄遣いを止められない心理学的な理由と対処法3選

日常生活やビジネスで、無駄だと思っているけど、すでに投資した時間やお金を無駄だと思いたくない一心で、止められないことありませんか?

続ければ続けるほど、時間やお金を浪費してしまい、
「なんでこんなに使ったんだろう」
「過去に戻れたら最初からやらなかったのに」
と、後悔していることは誰しもあると思います。

そこで今回は、時間やお金の無駄を止められない心理「サンクコストバイアス」のメリットとデメリット、損する思考や行動から抜け出す対処法3選をご紹介します。

サンクコストバイアスとは

「サンクコスト」とは、サンク(埋没)コスト(費用)と言う意味で、すでに使ったお金や時間、労力などのコストを埋没(無駄)にしたくないという思いから、無駄だと心のどこかで分かっていても、無駄遣いを止められないバイアス(偏った心理)のこと。

美味しくないと思った料理でも、お金を払ったからと最後まで食べたり、あまり出来が良くないと思った資料でも、時間をかけて作ったから使用するなど。

自分が使った過去のお金や時間の投資に見切りを付けられず、現在や未来に悪影響を与える心理状態を言います​。

サンクコストバイアスのデメリット

サンクコストバイアスは多くの場合、合理的ではない判断をしがちになり、大きく損をすることが多くあります。

一例としては、

・つまらないと思ったドラマやアニメでも、すでに何話か見ているため、面白くないと感じていても最終回まで見続けてしまい、時間を無駄にする

・明らか上手くいっていない事業や企画でも、それなりにお金を使っているため、途中で方向転換したり撤退できず、さらにお金を無駄にする

など、さらに無駄になると思っていても、時間やお金を浪費し、「なんでこんな無駄なことを続けたんだろう」と後悔が残ります。

サンクコストバイアスのメリット

サンクコストバイアスは、基本的にはデメリット面が強調されますが、使い方によってはメリットにもなります。

一例としては、

・新しい趣味を始めようと様々な道具を買い揃えたり、会費として払ったお金を無駄にしたくないからと、ツラいことや上手くいかないことがあっても、最後までやり遂げようと努力する

・スキルアップや資格取得のために時間を投じているので、努力を無駄にしないために学び続ける意欲が高まる

など、デメリットを「やり遂げる力」に変えることで、メリットにすることも可能です。

サンクコストバイアスの対処法

サンクコストバイアスを克服し、メリットに変えるためには、以下の対処法が効果的です。

1、客観的な評価を行う

サンクコストバイアスがかかっていると思われる項目を客観的に見直す。
客観的に冷静に考えることで、サンクコストバイアスにかかっている状態に気づけます。
家族や友人など、第三者に評価して貰うのも有効です。

例:
・ダイエットのために飲み続けているサプリメントに、効果が見られなければ次回購入を止める
・ブラック企業だと思っているけれど転職の決心ができないので、友人に相談し背中を押して貰う

2、事前に止める基準を設定する

始める前に、一定の条件に達しなければ止めるという基準を設定しておく。
事前に決めておけば、感情で行動することに歯止めがかけられます。

例:
・本を読み進めて「面白くない」と思い始めて20ページ読み進めても変わらなければ読むのを止める
・製品の売り上げ目標金額や販売個数を、設定した期間までに達成しなければ販売中止にする

3、定期的に見直す

客観的に評価したり、事前に基準を設定していても、時期や状況によっていつの間にか無駄になっていることもあります。
定期的に見直すことで、サンクコストバイアスにかかっていても気づくことができます。

例:
・マンガを購読しているが、最近は面白さが半減しているなと見直して買い揃えるのを止める
・慣例として続けていた職場の手順だが、時代の変化で効率が悪くなったので刷新する

「サンクコストバイアス」は、意思決定に大きな影響を与える心の働きです。

メリットがある一方で、デメリットも多いため、対処法を実践し対策を立てておくことで、将来的な損を回避することができます。

今回紹介した方法であれば、自然とサンクコストバイアスにかからないメンタルを手に入れられるので、日常に取り入れてみてください。

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