なんでも正直に口にする人を見て「あんなに思ったことを口にできて良いな」と思ったことはありませんか?
「どこまで正直に相手と会話するか」というのは判断も難しく、言いたいことがあっても関係性を悪くしたくない一心で、口にしないことは誰でもあるでしょう。
しかし、実際どこまで正直に話したらアウトで、どこまでがセーフなのかは主観によることが多く、言い過ぎたり言わなさすぎたりして、失敗を積み重ねてしまうものです。
そこで今回は、実験した論文から「どこまで正直に話しても問題ないのか」と、嫌われてしまう会話をご紹介します。
正直さの実験
約150人の男女に行った実験(You Can Handle the Truth: Mispredicting the Consequences of Honest Communication)で、
男女を「正直」「親切」「自分の言動を意識する」の3つの会話グループに分ける
↓
3日間実験を行い、「会話の楽しさ」「社会的な繋がりの感覚」「相手との長期的な関係」などを被験者に採点して貰う
という実験を行ったところ、
正直な会話を重ねても問題は起きず、コミュニケーションへの悪影響も観察されなかった。
という結果が出ました。
さらに行われた実験でも、
「研究者が作った話題リストに沿って会話をするグループ」と
「正直な会話を指示されたグループ」の2つに分ける
↓
会話後に満足度を調査する
という検証をしたところ、
正直な会話をしても関係性に悪影響は出ず、むしろ関係性を深めるのに役立った。
という結果が出ました。
正直な会話を避ける原因
そもそも人間(特に日本人)は、なぜ正直な会話をためらうのでしょうか。
その大きな原因は、
相手に正直な批判を向けたり、自分の秘密を打ち明けたりすると、互いに気まずい雰囲気になってしまうと思い込んでいること。
つまり、本当は正直な会話をしたい気持ちはあるけれど、正直に話すことにバイアス(偏見)があって、例え口元まで出かかっても口にすることを避けてしまう心理が働く、ということです。
しかし、実験からも分かるとおり、正直に話すことはコミュニケーションに悪影響を与えず、むしろ人間関係を深めるので、誹謗中傷や悪口、ハラスメントになる会話以外であれば、正直さは関係性の円滑にするでしょう。
ただし、これは「なんでもかんでも言ってOK」という意味ではなく、「言いたい気持ちを押し殺すより、自分の感情と一致した発言ならばしても問題ない」という意味ですし、TPO(時と所と場合)によって変化はあるのでご注意ください。
嫌われる会話
しかし、いくら正直さが良いと言っても、TPO関係なく嫌われる会話は存在します。
嫌われる会話や状況の典型例は「【意外と見落としがち】科学が教える嫌われる会話パターン6選」をご参照ください。
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