【論文が伝える】部屋が散らかっていると人生の質が下がる【掃除の科学】


年末や大晦日に一年のホコリや汚れを落とすため、部屋や職場の大掃除を行うことが多い日本。

普段からこまめに掃除や片付けを行っている方、ホコリや荷物が溢れて散らかっている方、それぞれいると思います。

しかし実は、部屋を掃除したり片付けることは、人生の質に大きな影響を与えることまで知っている方は少ないでしょう。

今回は複数の論文から、部屋を掃除していないと、どんなデメリットがあるのかご紹介します。

掃除をしないデメリット

メンタルの悪化

ストレスと幸福に関する100年間分の研究を検証した論文(Stress and well-being at work: A century of empirical trends reflecting theoretical and societal influences)では、

散らかった職場で働いている人は、メンタルの健康度が低下していく傾向が確認されている。

職場の満足度に関する研究でも、従業員が自分の環境を自由にカスタマイズでき、整理整頓ができている職場ほどメンタルの健康が改善する。

と結論づけています。

これは職場に限らず、自宅でも同じ現象が起きると考えられます。

思考能力の低下

26人の男女に注意力を調査した研究(Neural Evidence for Distracter Suppression during Visual Search in Real-World Scenes)で、

パソコン上の画像から特定の物を見つける作業を行って貰う

その際に、普通に作業を行うパターンと、気を逸らすものが画像に表示されるパターンに分ける

作業実行中の脳をスキャンする

という実験を行ったところ、

実験の参加者は、目標とは関係のないもので視野を埋め尽くされるほど、本来の目標を達成するために、脳のリソースをより多く使っていた。

これは激しい疲労に繋がり、やる気がなくなったり、本来の能力よりも生産性を下げてしまう可能性がある。

つまり、散らかって気を逸らすものが多い環境では、注意力を高めようと余計に脳を使うので、パフォーマンスが低下しやすくなるという結果が出ました。

不健康な食事の増加

111人の参加者に様々な環境で食事をして貰った実験(Clutter, Chaos, and Overconsumption: The Role of Mind-Set in Stressful and Chaotic Food Environments)では、

キレイなキッチンで食事をした学生に比べ、汚いキッチンで食事をしたグループは、2倍の量のクッキーを食べた。

周囲の環境が汚れていたり散らかっていると、体に悪い物を多く口にしやすくなるという結果が出ました。

人生の満足度の低下

部屋の片づけに悩む約1,400人の男女の、散らかった部屋と人生の満足度の関係を調べた研究(The dark side of home: Assessing possession ‘clutter’ on subjective well-being)で、

自分の部屋の散らかり具合と、自分の部屋への愛着度、自分の持ち物に抱くアイデンティティなどを評価しました

その調査によると、

部屋が散らかっている人は、家で安心してくつろげない傾向があり、人生の幸福感も下がりやすかった。

部屋が散らかり過ぎると、苦痛や孤独感が増加してしまう。

自宅に帰っても安らげず、メンタルにも悪影響が出るという結果になりました。

年末の大掃除はもちろん、普段から適度な掃除や片付けは心がけるほうが良いでしょう。

掃除のテクニック

掃除テクニックやアイテムに関しては、過去にいくつかご紹介しています。

【掃除のプロが教えない】掃除機の正しいかけ方【床掃除】

【頑固な黒カビもこれ一本】劇的に落ちるカビ取り剤

【超簡単】浴室の落ちない汚れを落とす手順と方法

【自宅で簡単】洗濯機でカーテンを洗う手順と方法

などが参考になると思いますので実践してみてください。

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