人に嫌われないよう、話し方や話す内容に気を付けて会話をしている方も多いと思います。
相手を不快にさせないよう、言葉や態度に注意を払うことは大切です。
しかし、いくら気を付けていても「実は嫌がられていた」「意外とやっていた」という嫌われる会話は存在します。
そんな会話をしていることに気づかずに「この人なんか嫌だな……」と思われるのは避けたいものですよね。
そこで今回は、会話に気を付けている方でも、意外と見落としがちな嫌われる会話パターンを6つ紹介します。
ファビング
「Phubbing(ファビング)」は「phone(電話)」と「snubbing(スナビング:冷たい態度)」を合わせた言葉で、スマホなどのモバイル機器の操作で、相手とのコミュニケーションを阻害することを差します。
バージニア工科大学などが、スマホを使ったりテーブルに置いたりすると、会話や共感レベルにどう影響するか、200人に実験した調査によると、
スマホがない場合の会話は、スマホがある場合の会話に比べて有意に優れていると評価された。スマホがない状態で会話をした人は、共感的関心レベルが高いと報告した。
スマホがある状態で会話をした参加者のうち、お互いに親密な関係にある者は、親密でない二人組と比較して共感レベルが低かった。
出典:The iPhone Effect: The Quality of In-Person Social Interactions in the Presence of Mobile Devices
つまり会話中に、
スマホがない
会話が弾み、互いに共感と関心が持てる
スマホを使ったりテーブルに置く
会話が弾まず、親しい相手ほど共感レベルが低くなる
このように、スマホを使ったりテーブルに置く(相手から見える位置に出す)ことは、マイナスになることがわかりました。
会話中のスマホで印象が悪くなる理由としては、
・スマホを見ながら会話をすると、相手の表情変化や声のトーン変化など、微妙な変化を見逃しやすくなり、コミュニケーションがスムーズにいかなくなる
・スマホを見ているとアイコンタクトが減り、相手に「こちらの話をちゃんと聞いていない」と思わせてしまう
などが原因となり、相手に「会話していても楽しくないな……」という印象を抱かせてしまいます。
これはスマホに限らず、本やゲーム端末など、視線を別の物に向け続けたり、他の作業をしながら会話をすることでも起きます。
特に親密な関係の相手(家族、恋人、友人)にやりがちですが、会話中のスマホは想像以上に印象が悪いので、完全に見えない場所にしまっておくのが良いでしょう。
さえぎり
相手の話をさえぎって、自分が言いたいことを言い出すのも嫌われます。
「そんなことしていないよ」と思う方もいるでしょうが、相手の話や説明が終わる前に「つまりこういうことでしょ?」と、相手がすべて話し終わる前に割り込むことも含まれます。
これをやると、
「この人は自分の意見ばかり言う人だな」
「私の話をちゃんと聞く気がないんだな」
と相手に感じさせてしまいます。
さえぎりは無意識にやっていることが多いので、「相手がちゃんと話し終えたか」を確認することに意識を向けてみてください。
無質問
会話中に相手に質問をしないことも、敬遠されるコミュニケーションの一つです。
質問をしないと、相手が「私に興味がないんだな」と感じてしまい、印象が悪くなります。
逆に、ハーバード大学などが行った研究によると、
質問と好感の間には強固で一貫した関係があることがわかりました。つまり、より多くの質問をする人は、会話の相手から好かれやすいということです。
出典:It Doesn’t Hurt to Ask: Question-asking Increases Liking
との結果が出ました。
人は自分に関心を持ってくれる人を好きになります。
質問をたくさんすることは、相手に「あなたに関心がありますよ」と伝えているのと同じなので、質問をすれば好感度が上がります。
また、
「そのときどう思ったの?」
「そこで何があったの?」
など、話を広げるように質問をする人は、相手により関心があることを示せるので、さらに好感度が上がります。
さらに複数の論文を精査した論文(メタ分析)では、
出典:Self-disclosure and liking: a meta-analytic review
親密な自己開示を行う人は、より低いレベルの自己開示を行う人よりも好かれる傾向がある。
人は最初に好意を持った人に対してより多くの自己開示を行う。
人は他者に自己開示を行った結果、他者を好きになる。
自己開示(当たり障りのない話ではなく、深い話)を行うほど相手に好感を抱かれ、自分も相手が好きになるという結果が出ました。
普段からできるだけ相手に質問をして相手の話を聞き出し、自分の話(自己開示)もちゃんとしていけば、互いに好印象を抱くようになるので良いでしょう。
ただし当然ながら、相手が聞かれたくない質問をし続ければ嫌われるのでご注意ください。
アンチオープンマインド
アンチオープンマインドは、相手の意見に対して寛容さがなく、自分と違う考えを聞いたら「それは違う」と反論してしまうこと。
これを行うと、この人は「自分の考えが絶対」「聞く耳を持っていない」と思われ、相手の話す気力が失われて嫌われます。
「でも」「けど」「だって」など、反論する前置きを使いがちな人は、自分が他人の意見を受け入れない思考になっていないか意識してみてください。
逆に、人は自分に関心を持ってくれる人を好きになる傾向があるので、相手の考えや意見に対して、
「そういう考え方もあるんだ」
「どうしてそういう考えになったのだろう」
と興味深く話を聞く姿勢を持つと、良い関係が築けるようになります。
ネームドロッピング
ネームドロッピングは、「権威がある人や物」の話題を持ち出すこと。
例えば、
「◯◯で有名な方と知り合いで」
「この前、ブランドの◯◯を買って」
など、自分以外の知名度がある他人や物の話をすることを差します。
このタイプの話題をよくする人は、
「この人は自分に自信がないんだな」
「他人やブランド品のことより、あなたのことを聞きたいんだけどな……」
など、いわゆる「虎の威を借る狐」「自分を大きく見せるのに必死な人」だと思われて、自己開示もされないので嫌われます。
有名な人やブランドの話はあまりせずに、自分の話をして、自己開示することを意識してみましょう。
悪性ゴシップ
悪性ゴシップは、自分が有利になるために他人の情報を悪用すること。
「あの人、あなたの悪口を言ってたよ」
「あの人、皆から見えない所でサボッてたよ」
など、他人の悪い行為を第三者に話して、他人の印象を落として自分の印象を上げようとする行為を差します。
しかし、他人の悪行を話すと、
「あの人は他人のことを陰で言う人だ」
「他人のことばかり言って、自分はどうなんだ」
などの悪印象を与えてしまい、長期的には信用を落としてしまいます。
「そんなことはしていない」と思う方もいるでしょうが、
「あの人、もうちょっと周囲に気を配ってくれたら良いのにね」
「普段は問題ないんだけど、◯◯のときだけは、どうにかして欲しいよね」
などの軽い不平不満でも、何度も言っていると、徐々に印象が悪くなっていくので注意が必要です。
もし他人の悪行を直して欲しい場合は「良性ゴシップ」がオススメ。
良性ゴシップは、他人のためを思って悪い情報を直接本人に伝えることで、
「◯◯さんの行動で、困っている人がいるから直したほうが良いよ」
「◯◯については頑張ってくれているから、△△もできるように頑張ってみて?」
など、改善を促す忠告の形です。
良性ゴシップの場合は、相手や周囲の好感度に問題を与えにくいので、取り入れてみてください。
以上の「嫌われる会話パターン」を意識せずにやってしまっていたら、意識して直すように心がけると、相手とより良い関係を築けるようになるのでチャレンジしてみてください。
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