ポジティブ過ぎると、
・不平不満が増す
・信頼を失う
・自尊心が低下する
・問題を過小評価する
不安、怒り、悲しみなど、ネガティブと言われる感情が湧いたときに、ポジティブに変えようとしている人もいるでしょう。
「仕事でミスをしたけど、なんとかなるだろう」
「友達がネガティブになってるから、励ましてポジティブにしてあげよう」
など、ネガティブな気持ちを抱えたり見ているのが嫌で、ポジティブに変えるのが習慣になっている方もいると思います。
常にネガティブに捉えるより、ポジティブに捉えたほうが、人生も人間関係も楽しく上手くいくと考えるのは自然な流れでしょう。
しかし実際は、なんでも無理にポジティブに切り替えようとすると、仕事や人間関係、果ては自身の心にまで悪影響が出ることをご存知ですか?
今回は、ポジティブ過ぎて人生に悪影響を与える「有害ポジティブ」についてご紹介します。
有害ポジティブとは
有害ポジティブとは、
「どんな状況でもポジティブでいる」という考えに執着して悪影響が出ること。
本当はネガティブ感情が湧いているのに、「ポジティブに考えよう(変えよう)」という気持ちに無理に思考を切り替えているため、逆にマイナスに働いてしまっている状態です。
実際は、ネガティブ感情が湧くことにも理由があります。
・「不安」は危険な状況を知らせる信号
・「怒り」は不当な扱いを受けたときの防御反応
・「悲しみ」は辛いことがあったときに心を労わる作用
など、人間がポジティブとネガティブに区別しているだけで、感情はどれも大切な心の反応です。
ポジティブ過ぎるデメリット
ネガティブ感情にもプラスの面があります。
そのため、ネガティブ感情を無理にポジティブ感情に切り替えていると、以下のようなデメリットが発生します。
不平不満が増す
逆境に遭っても楽しもうと考える人は、自分で乗り越えようとするので、他人に助けを求めない傾向が強いです。
そのせいで、「人間は他者に支えられて生きている」という感覚が薄くなり、他人のちょっとしたミスや発言に不満を感じる可能性が高まります。
信頼を失う
人間関係でトラブルは必ず発生します。
「大丈夫、なんとかなる」とポジティブに考え、改善を怠りがちになるので、信頼を失い、関係が悪化して嫌われます。
自尊心が低下する
ネガティブ感情が湧く度に、ネガティブ→ポジティブを繰り返すので、「またネガティブ感情が湧いてしまった」と、ネガティブ感情が湧いた自分に嫌気が差し、自尊心が失われていきます。
問題を過小評価する
問題が発生しているのに、「これくらい大丈夫」「なんとかなる」などと考えることで、問題がより悪化しやすくなります。
仕事でミスをする
↓
不安が発生する
↓
「この程度のミスなら大丈夫だ」とポジティブに考えて放置
↓
ミスが原因で事態が悪化し大問題になる
など、必要なときに必要なことをしなくなる(過小評価する)ので、問題が大きくなります。
診断テスト
自分が有害ポジティブな傾向があるか、診断してみましょう。
「有害ポジティブにはなっていないはず」と思っている方でも、意外に「これはやってしまっている」という項目があるかもしれません。
①悲しみ、怒り、不安などを感じると罪悪感を覚える
②ネガティブな感情を隠そうとする
③辛い感情を乗り越えるときに他人に助けを求めない
④自分よりポジティブな人を見ると「自分はまだポジティブが足りない」と思う
⑤問題を解決しようとせず、軽く受け流そうとする
⑥ネガティブな人がいると、ポジティブに導こうとする
⑦ネガティブな人を見たくなくて、他人を変えようとする
以上7項目の中で、当てはまる数が多いほど有害ネガティブな傾向があります。
無理にポジティブに切り替えようとすると、逆に自分自身を苦しめることになるので、ネガティブ感情が湧いても、ありのまま受け止めることが大切です。
有害ポジティブから脱出するには
有害ポジティブに陥っている人でも、思考を変えることで改善していくことは可能です。
・ネガティブ感情は人間にとって必要な感情で、ちゃんと意味があり役に立っていることを認識する
・自分に過度な期待をせず、ネガティブ感情を避けようとしない
・相手の言動すべてを無理にポジティブに捉え直そうとしない
・家族や友人などに、自分のネガティブな感情を素直に話したり相談する
これは「ネガティブをポジティブに切り替えてはいけない」という意味ではありません。
ポジティブに捉えたほうが、仕事や人間関係などで上手く回ることもあるでしょう。
ですが、ネガティブ感情が湧くことにも意味があり大切なことなので、「なんでも、無理に」ポジティブに切り替えなくても良いということです。
有害ポジティブが習慣になっている方が、すぐに思考を切り替えるのは難しいでしょう。
しかし、時間がかかっても良いので、少しずつ自分のネガティブ感情も受け入れられるよう、意識してみてください。
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