【論文が教える】糖質制限は本当に痩せやすいダイエット法なのか【他のダイエット法と比較】

ダイエットや脂肪燃焼を目的に取り入れている方も多い糖質制限。

糖質を摂ったときに出る大量のインシュリンが太る原因だとして、米やパスタ、お菓子や果物を食べる量を減らしている方もいると思います。

しかし、糖質制限食は他のダイエット法と比べて飛び抜けて高い効果があるわけではなく、無理に取り入れる必要はないことをご存知ですか?

今回は、糖質制限食の真実をデータを用いてご紹介します。

そもそも糖質制限食とは

肥満や糖尿病の治療などを目的として、炭水化物や糖分の摂取比率や摂取量を制限する食事療法のこと。

一般的には、米や小麦粉などの炭水化物、スイーツやジュースなどの糖分の摂取を控えて、病気の治療に用いるほか、ダイエットや健康増進を目的に日常に取り入れる方もいます。

糖質制限食 VS. カロリー制限食

糖質制限食に本当にダイエット効果はあるのでしょうか?

糖質制限食とカロリー制限食を比べた19件の論文(参加者3,209名)では、(Low Carbohydrate versus Isoenergetic Balanced Diets for Reducing Weight and Cardiovascular Risk: A Systematic Review and Meta-Analysis)

試験では、食事が低糖質またはバランスの取れたものであるかどうかに関係なく、短期間で体重減少が示されています。
2型糖尿病の有無にかかわらず、過体重および肥満の成人を低糖質食と等エネルギーバランスのとれた減量食(同じカロリーで炭水化物の割合が多い食事)に無作為に割り付けた場合、最大2年間の追跡調査までは、体重減少と心血管危険因子の変化にはほとんど差がない。

つまり、糖質制限食と炭水化物の多いカロリー制限食、どちらも短期間でのダイエット効果はあったが、2年間の追跡調査を調べても、体重減少や心疾患リスクにほとんど差は見られなかったという結論が出ました。

一般的に糖質制限はインシュリンが関係していると言われますが、糖質制限食よりインシュリンが多く出るはずの炭水化物の多いカロリー制限食でも、体重減少効果は変わりませんでした。

また、心疾患リスクについても言及されており、

さらに、血圧、LDL、HDL、総コレステロール、中性脂肪、空腹時血糖については、3~6か月と1~2年でほとんど差が検出されませんでした(914人以上の参加者)。
糖尿病の参加者でも同様のパターンが所見で示されました。

つまりどちらの食事でも、心疾患リスクに差は見られないという結果が出ました。

糖質制限食 VS. 低脂肪食

では、糖質制限食と低脂肪食ではどうでしょうか?

糖質制限ダイエットの32件の研究を調査した論文で、同じカロリーの糖質制限食と低脂肪食を比べたところ(Obesity Energetics: Body Weight Regulation and the Effects of Diet Composition)

エネルギー消費と脂肪減少は、低脂肪食の方が大きかった。

これも糖質制限食が他の食事法と比べて、特に優れているという結果は出ませんでした。

ただし、医師や専門家の指示や指導で糖質制限を行っている方は糖質制限を自己判断でやめないでください。
病気や症状が悪化する可能性があります。
必ず医師や専門家の指示に従ってください。

病気などではなく、日常でのダイエットや脂肪燃焼が目的の方は、無理に糖質制限を選ぶ必要はなく、カロリーを抑えたバランスの良い食事を心がけるのがオススメです。

関連記事も下のほうにあります。
向上ライフが選んだ、この記事に関連するおすすめアイテム。
(実際に購入した方の口コミはリンク先でご確認ください)

タイトルとURLをコピーしました