まず結論をお伝えします。
自分の気持ちや意見を上手く伝えられるようになる会話術は、
アサーティブを使う
アサーティブという言葉を初めて聞く方も多いと思いますが、用語の意味とやり方については、この後わかりやすく解説していきます。
人と会話をするとき、
「思うように伝わらない」
「言いたいことがあるのに言えない」
「相手が考えを変えてくれない」
など、相手と上手くコミュニケーションが図れず悩むことありませんか?
「自分の気持ちが相手に伝わるようにしたい」
「ちゃんと自分の意見を言えるようになりたい」
「相手が考えを変えて、関係を良くしていきたい」
など、自分の言いたいことがちゃんと伝わり、思ったことを押し殺さずに言えて、相手もしっかりと話を聞いて受け入れてくれれば、人間関係にストレスを感じることが大幅に減ります。
今回は、自分の気持ちや考えが相手に言えるようになり、ちゃんと伝わるようになる「アサーティブ」について、具体例も交えてご紹介します。
アサーティブとは
アサーティブ(assertive)とは、「積極的な」「自己主張する」という意味の言葉。
しかし、今回お伝えするアサーティブは、
ただ自己主張することではなく、相手の考えや価値観を尊重しつつ、自分の意見をスムーズに伝える方法のこと。
特に「受け身」で、言いたいことを伝えられないタイプの方に効果的な手法で、
「頼み事や誘いが断れない」
「間違っていることを指摘できない」
など、自分の思っていることを口にできない方が、相手の気分を害さずに伝えられる会話術です。
アサーティブの手順
アサーティブは4つのステップで行い、それぞれの頭文字を取って「DESC法(デスク法)」と呼ばれます。
自分や相手の性格を変えることはできませんが、円滑な意思疎通ができるようになることで、行動を変える効果は期待できます。
「Describe」(ディスクライブ。事実を伝える)
最初に、そのときの状況や行動について伝えましょう。
ここで大切なのは、相手の評価や自分の気持ちは伝えず、具体的で客観的な事実のみを伝えること。
評価したり気持ちを混ぜてしまうと、相手が素直に聞き入れなくなってしまいます。
「Explain」(イクスプレイン。気持ちを説明する)
次に、事実に対する自分の気持ちを伝えましょう。
ここで大切なのは、感情的になったり、攻撃的にならないように注意しつつ、 自分の気持ちを率直に伝えること。
相手の行動を非難するのではなく、「不安だった」「寂しかった」「つらかった」など、自分がどう感じたかの気持ちを口にしましょう。
「Specify」(スペシファイ。明確に提案する)
そして、自分がどうして欲しいのか伝えましょう。
ここで大切なのは、行って欲しい行動を具体的に伝えること。
抽象的な表現は、相手がどうすれば良いか分からず、行動を変えることができません。
具体的で想像しやすい言葉で伝えましょう。
Choose(チューズ。選択を提示する)
最後に、提案に対しての相手の反応によって、自分がどうするか伝えます。
ここで大切なのは、別の提案をしないこと。
提案を追加すると、そこから先に話や行動が進まなくなってしまいます。
すべてに共通するのは「相手の気持ちに寄り添いつつ、自分の気持ちを伝える」ということ。
相手を責めるのではなく、相手の顔や気持ちを立てつつ、自分の思ったことを優しく丁寧に届けるつもりで行ってみてください。
アサーティブのやり方(具体例)
それでは、「連絡がなく、待ち合わせに遅れた友達」という設定で、実際のアサーティブのやり方(流れ)を、具体例を交えて「OK、NG」方式でお伝えします。
「Describe」(ディスクライブ。事実を伝える)
OK「待ち合わせに遅れてきたけど、どうしたの?」
NG「なんで遅れるって連絡して来なかったの?」
「Explain」(イクスプレイン。気持ちを説明する)
OK「連絡がなかったから、事故にでも遭ったのかと心配になったよ」
NG「連絡するのが当たり前でしょ? すごく嫌な気分だったよ」
「Specify」(スペシファイ。明確に提案する)
OK「遅刻しそうなときは連絡してくれると嬉しいな」
NG「待ってる私のこともちゃんと考えてくれないかな」
Choose(チューズ。選択を提示する)
OK「連絡してくれれば、待ってるよ。でも連絡がなかったら、先に行っちゃうからね」
NG「連絡してくれれば、待ってるよ。でも連絡がなかったら、罰としてご飯おごってね?」
デスク法を使うことで、自分の気持ちや考えを伝えても、相手も素直に受け入れやすくなります。
コミュニケーションは言葉や態度ひとつで、相手の反応やその後の行動が大きく変わるもの。
互いに良好な関係を崩さず、自分の思いも大切にしていけるよう、アサーティブを日常に取り入れてみてください。
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