あなたは「最高」を目指すタイプですか? それとも「最良」を目指すタイプですか?
「最高の仕事をしたい。最高の物を手に入れたい」
「80点取れれば充分。時間も労力も適度に掛ければOK」
など、より高いスペックを求める人もいれば、最高を目指さず程々で満足する人もいるでしょう。
しかし、「最高」に焦点を当てている人は、人生に後悔や不安を感じやすく、メンタルが落ち込み、時間も無駄に浪費してしまうことをご存知ですか?
今回は、あなたの人生を不幸に突き落とす「マキシマイザー」の診断テストと改善法をご紹介します。
マキシマイザーとは
マキシマイザーは、多くの物事や選択肢に最良を求め、最高を目指す人のこと。
完璧主義に似た概念ですが、微妙に違います。
完璧主義は結果そのものに焦点を当てて「完璧」を追求するのに対し、マキシマイザーはプロセスに焦点を当てて「最良の選択肢」を追求します。
最高のパートナーを見つけたい
最高の商品を買いたい
ベストなダイエット法を見つけたい
など、最高の選択をすることを重視するため、多くの時間とエネルギーを費やします。
しかし、
もっと良い商品があるのではないか?
もっと良い結果が出せるのではないか?
など、一度最高を見つけたとしても、より良い選択肢や最良をさらに求めるため、メンタル的に満足しにくく、後悔や不安を感じることが多い傾向があります。
マキシマイザーのデメリット
マキシマイザーは多くの物事や選択肢に最高を求めるので、様々な悪影響が出やすくなります。
決断に時間がかかり、疲労感やストレスが増す
選択肢を徹底的に比較するため、決断に時間がかかり、その過程で精神的な負担が増すことがあります。
- 店舗やネット通販でたくさんの商品を比較しすぎてなかなか決められない
- 大事な決断をする際、あらゆる可能性を考慮するため、決断に至るまでに疲労感が蓄積する
後悔や不満を感じやすく、選択肢に満足しにくい
最高の結果を求めるあまり、実際の選択に対して後悔や不満を感じることが多くなります。
- 商品購入後に他の選択肢の方が良かったのではないかと後悔する
- 職場での決断後、別の方法を選んでいたらどうなっていたかと考え、結果に満足できない
など、メンタル面にストレスを抱えやすく、時間と労力を人一倍かけるため、疲労が溜まっていく傾向があります。
マキシマイザー診断テスト
それでは、自分のマキシマイザー度がどれくらいあるか診断してみましょう。
以下の6問について、
まったく当てはまらない→1点
完全に当てはまる→7点
の7点満点で採点し、合計点を出してください。
(原文から、わかりやすい文言にアレンジしています。ご了承ください)
(出典:A short form of the Maximization Scale: Factor structure, reliability and validity studies.)
①テレビ番組やインターネット動画を観ているときは、その内容が満足のいくものだったとしても、もっと良いコンテンツがないか、他の番組やサイトをよくチェックする
②現在の仕事にどんなに満足していても、より良い機会を求めて転職したり副業をするのは普通である
③友人へのプレゼントを買うときに、何を選ぶべきかよく悩む
④どの映画やドラマを見るかを決めるのが本当に難しく、いつも選ぶのに時間がかかっている
⑤何をするにも、私は自分のベストを目指す
⑥私は2位(二番手)で満足することはない
「この点数より高いとヤバい」という基準はありませんが、20点以上であればマキシマイザー度が高めの傾向があり、30点を超えていたら改善を検討したほうが良いと言えるでしょう。
マキシマイザー改善法
もし自分がマキシマイザー度が高く、ストレスや疲労を感じている場合は、これから紹介する手法を実践してみてください。
あえて失敗を重ねる
わざとミスをする体験を重ねると、心配する頻度や度合い、落ち込みや不安のレベルも下がったという研究結果があります。
(出典:Computerized treatment of perfectionism through mistake making: A preliminary study)
わざとするミスの具体例としては、
- 冷蔵庫の食材在庫を確認せずに買い物へ行く
- 80点の出来だと思う資料を提出する
など、失敗することによるリスクの少ない物事や、ミスしても簡単に取り返せるもので構いません。
このようにあえて失敗したり、最高だと思わない状態で物事を終わらせる経験をし、「失敗しても大きな問題にはならない」「最高でなくとも、他人は気にしない」と実感することで、マキシマイザー度が下がっていきます。
多くの人は最良や最高であれば嬉しいと思うもの。
ですが、それが過剰になってしまうとメンタルにダメージを受け、人生という貴重な時間も浪費してしまいます。
「100点ではなく、80点でも、それこそ70点でも意外と問題ない」という経験を重ねて、心と時間をもっと自由にしてあげられるよう、改善法を実践してみてください。
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