【蚊に刺されなくなる】虫避けスプレーの科学的に正しい選び方と使い方

夏になり薄着で過ごしていると、いつの間にか蚊に刺されてることありませんか?

特に庭や畑、山や森など、草花や木がある場所では、途切れることなく蚊が飛んできて嫌になりますよね。

家では網戸や蚊帳で対処することも可能ですが、外ではスプレー、ミスト、ジェル、シートなどの虫除け(虫よけ・忌避剤)で対処されている方がほとんどだと思います。

しかし、虫除けをちゃんと塗っていても、気づいたら蚊に刺されていることありませんか?

実は肌に塗る虫除けにも、成分による効果時間の違いや正しい塗り方があり、それを間違えていると蚊に刺されてしまうんです。

今回は、今より蚊に刺されなくなる、効果的な虫除けの選び方と使い方をご紹介します。

虫除けの種類(成分)

虫除けの成分として使われることの多い成分は「ディート」「イカリジン(ピカリジン)」「アロマ(精油)」の3つです。

「ディート」と「イカリジン」の場合は、使用できる年齢や使い勝手に差はあるものの、どちらも蚊の忌避(嫌がる)効果に差はなく、濃度によって効果時間が変わります。

「ディート」の場合

・濃度8% 3時間程度
・濃度12% 6時間程度
・濃度30% 8時間程度

「イカリジン」の場合

・濃度5% 6時間程度
・濃度15% 8時間程度

どちらも汗をかいたり水に濡れたり、肌をタオルや汗拭きシートなどで拭いたりした場合は、日焼け止めと同じように成分が取れてしまうので、濃度に関係なく3時間程度で塗り直すのが良いでしょう。

虫避けには「ディート無添加」「ディートフリー」など、イカリジンを使用した物や、アロマや植物由来の製品もあります。

ただしアロマ(精油)や植物由来の製品は、抽出方法や濃度(他に何を混ぜているか)によって品質にバラつきがあります。

また、子供や妊婦には使用できないアロマもあり、香りが強いことが多いので、ディートやイカリジンをメインにした製品のほうがオススメです。

ディートとイカリジンの違い

ディートもイカリジンも、それぞれにメリットとデメリットがあります。

「ディート」のメリット

蚊の成虫、ブユ(ブヨ)、アブ、マダニ、ノミ、イエダニ、サシバエ、トコジラミ(ナンキンムシ)、ツツガムシなど、多くの虫に忌避効果があります。

山や森など、自然が多い場所には多種多様の虫がいるので、虫が多い場所に行く場合はディートが良いでしょう。

「ディート」のデメリット

12歳未満の子供には、使用回数の目安や使用できない年齢があります。
濃度30%の物は、12歳未満の子供には使用できないので注意しましょう。


小児(12歳未満)に使用させる場合には、保護者等の指導監督の下で、以下の回数を目安に使用すること。
なお、顔には使用しないこと。

 ・ 6か月未満の乳児には使用しないこと
 ・ 6か月以上2歳未満は、1日1回
 ・ 2歳以上12歳未満は、1日1~3回

出典:厚生労働省「ディートを含有する医薬品及び医薬部外品に関する安全対策について

また、独特の匂いやベタツキ感があり、プラスチックや化学繊維、皮革を腐食させる可能性もあるので、服やアクセサリーに付かないように注意する必要があります。

「イカリジン」のメリット

効き目はディートと同等ですが、使用に年齢制限はありません。
塗り直しの回数制限もなく、顔にも使用できます。

虫避け特有のニオイやベタツキ感がなく、服の繊維や樹脂を傷めないので、衣類や装飾品に付いても安心です。

「イカリジン」のデメリット

忌避効果は蚊の成虫、ブユ(ブヨ)、アブ、マダニに限定されます。
ディートでは有効なノミやツツガムシなどには効果がないので、山や森での使用にはあまり向いていません。

庭や公園など、町中で使う虫除けとしての普段使いに良いでしょう。

正しい塗り方

蚊は人間が発する二酸化炭素(炭酸ガス)、体温、汗の匂いなどを感知して肌に近づき刺してきます。

ディートもイカリジンも、蚊の感知能力を混乱させることで血を吸うのを阻害するので、塗りムラがあるとそこから刺されてしまいます。

スプレーの場合は、腕や足に吹き付けた後に、塗りムラがないように塗り広げるのがポイント。

顔や首に吹き付けると、目に入ったり吸い込んだりして刺激になる場合があります。

咳き込み、目の痛み・充血の可能性があるので、首から上に塗る場合は、一度手のひらに吹き付けてから塗り広げましょう。

肌や顔にムラなく塗る方法は「【専門家も知らない】本当に乳液や日焼け止めをムラなく塗る方法」を参考にしてください。

日焼け止めと併用する場合は、虫除けの効果が弱まらないよう、日焼け止め→虫除けの順で塗布してください。

虫除けQ&A

Q:ディートは安全ですか?

A:ディートは海外でも使用されており、厚生労働省でも副作用の報告がされていない安全性の高い成分です。


・ ディートを含有する医薬品等は、我が国において多くの人が40年以上使用してきているにもかかわらず、現在まで薬事法に基づく副作用報告はない。

・ 米国、カナダ、英国などにおいて、販売停止等の措置を講じている国はない。

出典:厚生労働省「ディートを含有する医薬品及び医薬部外品に関する安全対策について

ただし、刺激や痛みを生じる可能性がゼロではないので、傷や口や目などの粘膜に付かないように注意しましょう。

Q:子どもにディートを使っても大丈夫ですか?

A:ディートを12歳未満の子供に使用する場合は、使用回数の目安を守ること、顔には使用しないことが大切です。

また、手(手のひらや甲、指)に付けると、舐めたり咥えたりして成分が口から入ってしまうので、手は避けるか、イカリジンを使用するのが無難です。

Q:虫除けスプレーを塗っていても、蚊が近くに来るのはなぜですか?

A:虫避けは蚊を寄せつけないわけではなく、肌に塗った成分が揮発することで、寄ってきた蚊の感覚をマヒさせ、刺せないようにするものです。

塗った肌の近くにだけ効果を発揮するので、刺されにくくはなりますが、寄って来ないわけではありません。

Q:虫除けスプレーを服の上からかけてもいいですか?

A:ディートは服の上から吹き付けると、繊維を傷めて変色や変形してしまう可能性があります。
イカリジンは繊維に影響を与えないので、服やストッキングに使用したい場合はイカリジンが良いでしょう。

Q:シールやバンド、ネックストラップの虫除けも効果ありますか?

A:身に付けるタイプは、主にユスリカ(肌を刺して血を吸わない種類)を対象としており、アカイエカやヒトスジシマカ(肌を刺して血を吸う種類)が対象になっていない製品がほとんどです。

また、アロマを主成分としている物がメジャーなので、身に着けると香りが強い場合が多いのが難点。

身に付けるタイプを使いたい場合は、アカイエカやヒトスジシマカが対象として表記された製品を選びましょう。

ただし、製品から遠ざかるほど効果は弱くなるので、肌に塗るタイプよりは刺される可能性は高くなります。

家の中の虫除け(蚊)には、「【蚊とり製品】液体式置き型、ワンプッシュ式スプレー型の違いと使い分け方」をご覧ください。

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