美味しいお米を炊くのに大切なことは、
・好みの種類のお米を見つける
・密閉できる保存袋に入れて冷蔵庫で保存
・軟水を使う
・研ぎは1回目の水はすぐに捨て、「洗う」イメージで10秒間水を回すのを3回やる
・吸水時間は冷蔵室で6時間以上
・炊飯器は早炊きモードで炊く
・炊けたらすぐにフタを開け、全体をひっくり返す
・冷凍する場合は、温かいうちにラップで包み、粗熱を取って冷凍庫に入れる
ジュージューと焼けたお肉、パリパリふっくらと焼けたお魚。
様々な料理のお供に欠かせない「ご飯」
しかし、いざ炊いてみるとパサパサしたり、逆にベチャベチャしたりして、ふっくらモチモチのご飯が炊けない、なんてことありませんか?
今回は、美味しいお米を炊くための「お米の選び方」から「研ぎ方」「炊き方」などをお伝えします。
お米の種類
一口にお米と言っても、種類によって味も食感も大きく違ってきます。
一般的にスーパーにあるお米で言うと、コシヒカリは「やや甘みがあって、もっちり」、あきたこまちは「あっさりしていて、ややもっちり」、ななつぼしは「粒がしっかりしていて、甘みが強い」など、米の種類によって味も食感も変わります。
お米チャート表を参考に、まずは自分好みのお米を見つけてみましょう。
保存方法
お米を保存するなら「密閉袋に入れて冷蔵庫保存」が最適です。
米袋には袋内の空気を抜くために、小さな穴が開けられているのが一般的ですので、米袋のまま保存すると酸化が進み、味や食感の劣化の原因になります。
常温保存は、室温や湿度の変化によって、品質の劣化やカビ・虫の発生に繋がるので避けましょう。
酸化を防ぐため、できれば密閉できる保存袋に小分けに入れて、空気を抜いた状態で保存するのが望ましいですが、手間だと感じる方は密閉容器でも構いません。
冷蔵庫で保存する場合は、冷凍室か野菜室がおすすめです。
出典:北海道大学「冷やせば美味しい米の味 : 米の低温貯蔵・超低温貯蔵のすゝめ(すすめ)」
貯蔵中の温度が低ければ低いほど,米は高品質保持が可能である。
したがって,低温貯蔵(15℃以下の貯蔵)や超低温貯蔵(氷点下の貯蔵)がお米を美味しく貯蔵するには最適である。
どうしても冷蔵室にしか入れられないということであれば、冷蔵室でも構いませんが、他の食品や調味料の匂いが移ってしまう可能性があることはご留意ください。
研ぎ方
お米についた汚れを落とすのが「研ぎ」
1回目は水道水で軽く洗い、水はすぐに捨ててください。
お米は精米後は水分が減っているので、研ぎの水を吸収しやすい状態です。
1回目の水をすぐに捨てないと、ホコリや汚れの混じった水を米が吸い、味を損なってしまう原因になるので、軽く手で水を回したら、3秒程度の短時間で捨てましょう。
お米を「研ぐ」という言葉のせいで、ギュッギュッと握ったり、押し付けるようにやりがちですが、研いでしまうと米が傷つき、炊いたときに米のでんぷんが漏れ出てベチャベチャする原因となります。
現在は精米技術が上がり、米ぬかはほとんど残っていないので、
研ぐというより「洗ってホコリや汚れを取る」イメージで、10秒間水を回すように洗う行程を3回やればOKです。
洗うときに水が白く濁るのは、米の表面に付いていたでんぷんが出ているだけなので、透明になるまで洗う必要はありません。
むしろ透明になるまで洗うと、旨味や栄養まで減ってしまうので避けるほうが良いでしょう。
水の種類
米を炊くときにこだわる場合はミネラルウォーターを使用しても構いませんが、お米の場合は日本の水道水や「軟水」のミネラルウォーターのほうが美味しいお米が炊けます。
お米に含まれる酵素は軟水を使うと活発になり、たんぱく質を旨味のあるアミノ酸に、でんぷんを甘い糖に変化させます。
硬水(硬度120mg以上)では含まれるミネラルによって酵素の活性が低くなってしまうので、軟水を使いましょう。
日本の水道水は、ほぼすべての地域で「軟水」なので、水道水で炊いても問題ありません。
吸水時間
「夏は30分、冬は1時間」常温で水を吸わせる方法が一般的ですが、
おすすめは、冷蔵室に入れて6時間以上吸水させること。
時間が短いと、お米の内部にまで水が浸透せず、表面は柔らかく中が硬いご飯になりがちです。
水をしっかりお米の内部まで吸わせると、内部まで熱が伝わりやすくなり、でんぷんに熱が加わっている時間が長くなることで、糖の量が増えるので甘みがアップします。
低温でゆっくり吸水させることで、より内部に水が浸透し、炊いたときにふっくらモチモチのご飯になります。
最低2時間、できれば6時間以上、冷蔵室に入れて吸水させてみてください。
水の量は炊飯釜のメモリに合わせた量でOKです。
無洗米を使う場合は、無洗米のメモリに合わせてください。
仕事に行く前や、寝る前にやっておくと、夕飯や朝食の時にすぐ炊飯器に入れて炊けるのでおすすめです。
炊き方(炊飯器)
冷蔵庫で長時間吸水させる工程を行っていれば、炊飯モードは「早炊き」で構いません。
むしろ標準モードで炊いてしまうと、すでに充分水を吸っているお米では、表面が溶けベチャベチャしたご飯になってしまいます。
長い吸水時間をかけられなかった場合は、標準モードで通常どおり炊いてください。
炊けた後
お米が炊けたら、すぐにフタを開けて全体をひっくり返しましょう。
フタを開けずに放置しておくと、蒸気がフタにくっ付き、水滴となって落ちることで、上部分のご飯が水っぽくなってしまいます。
また、お米は水を沸騰させて炊く性質上、最後まで水分が残っているのが釜の下部分なので、下部分のほうがご飯の水分量が多くなります。
そのため、炊けたら全体をひっくり返すことで、下部分のご飯が上になり、余分な水分が蒸気となって抜けるのでおすすめです。
このとき、混ぜるようにひっくり返すとご飯が潰れて食感が悪くなるので、しゃもじで四等分に切り込みを入れて、それぞれをひっくり返していくやり方が良いでしょう。
また、茶碗によそう時は、ペタペタとしゃもじで叩いたり押してしまうと、米が潰れたりくっ付いたりして食感を損なうので、軽くしゃもじに乗せ、そのまま茶碗に乗せるのがおすすめです。
冷凍保存する場合
冷凍保存するときは、炊けて温かい状態のご飯をラップで包み、粗熱を取ってから冷凍庫に入れましょう。
冷めてからラップに包むと、ご飯から蒸気として水分が抜けてしまうので、温め直したときにパサパサとしたご飯になってしまいます。
ラップを敷き、潰さないように軽くよそったご飯を乗せましょう。
このとき、形を整えようとして押したり寄せたりしてしまうと、ご飯が潰れて食感が悪くなってしまうので、形が多少変でも、ラップで隙間なく包むだけにするのが良いでしょう。
温めるときは、ラップで包んだ状態のまま電子レンジで温めると、水分が飛ばずにもっちりとした状態になるので、温めてから茶碗に移すのがおすすめです。
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