初対面の方と会話をするとき、「変な人と思われないかな」「相手に嫌われないかな」と緊張する方も多いでしょう。
また、別れた後に「もっと上手く話せれば良かったな」「また話したいと思われなかったかも」と不安になってしまうこともあるでしょう。
会話やコミュニケーションに自信がないと、初対面の方との会話は緊張するし不安にもなるもの。
できれば楽しく会話をして、相手が良い人や相性の良い人なら、長く良好な関係を続けていたいのも本音だと思います。
そこで今回は、初対面の人に好感を抱いて貰える会話法をご紹介します。
初対面の人との会話実験
ハーバードやイエール大学などが「初対面の相手は会話相手のことを実際にどう感じるか」を共同研究(The Liking Gap in Conversations: Do People Like Us More Than We Think?)した実験で、
初対面の相手とペアを組ませる
↓
5分間だけ好きなように会話をして貰う
↓
会話終了後に、「どれぐらい相手を気に入りましたか?」「自分の会話をどう思いましたか?」などを尋ねる
などを含め、5つの実験をしたところ。
・多くの人が会話後に「自分は好感度が低かっただろう」と考えたが、実際にはほとんどの人が「会話相手に好意を持った」と答えた
・大抵の人は、会話後に自分のコミュニケーション能力を過小評価していた
・一度「相手に気に入られなかった」という気持ちが生じた場合、その感覚は数ヵ月に渡って続いた
という結果が出ました。
つまり大抵の人は、
・相手から好感を持たれているのに、コミュニケーションの自己採点を低く見積もる
・上手く行かなかったと思い込むと、ネガティブな気持ちを長い間引きずる
という、実際には好感を持たれているのに、悪く捉えやすい傾向がありました。
こういう事態が発生するのは、
もし嫌われていたら精神的ショックを受けてしまうため、ネガティブな反応から自分のメンタルを守るために保険をかける
という本能的な心理が働くのが原因でしょう。
しかし、実際には「例え上手く話せなかったと感じても、相手は好印象を抱いている」ことがほとんどなので、「自分が思うより、相手はこちらを気に入ってくれている」という事実を心に留めておくと良いでしょう。
さらに好感度を上げる方法
実際には初対面の方との会話で相手は好印象を抱いてくれますが、どうせなら互いにより好感度を上げて、良い人間関係を築きたいと思う方もいるでしょう。
そのために「どういう会話がより良いか」もご紹介します。
シカゴ大学が行った1,800人以上を対象とした実験(Overly shallow?: Miscalibrated expectations create a barrier to deeper conversation.)で、
初対面同士でペアを組み、浅い会話から深い会話まで様々な会話をして貰う
↓
会話する前後で「会話の楽しさ」「会話相手との関係性」などを評価して貰う
などの12種類の実験を行ったところ。
・深い会話をしたほうが、「会話の楽しさ」や「相手との関係性」が向上した。
・多くの人は「浅い会話のほうが良い関係を築けるだろう」と思っていたが、実際には深い会話のほうが相手との関係性は向上した。
という結果が出ました。
ここで言う「深い会話」とは、
・表面的なことや世間話ではなく、より個人的な質問
・これまでに経験した重要なことや楽しかったこと、自分の大切なこと
・通常明かさないような自分自身のこと
など、天気や仕事など当たり障りのない内容ではなく、相手のことを深く知り、自分のことも深く知って貰える、親友同士が交わすような会話です。
しかし、浅い会話と深い会話の差や違いが分かりにくいと思いますので、実験で使われた実際の会話例(会話中の質問)もご紹介します。
浅い会話
先月見たテレビ番組の中で、一番良かったものは何ですか?
あなたは早起きが好きですか、それとも夜更かしが好きですか?
どのくらいの頻度で髪を切りますか?
深い会話
あなたの人生で最も感謝していることは何ですか?
あなたの人生で最も恥ずかしいと思った瞬間は何ですか?
あなたが他人の前で泣いたときのことを教えてください。
会話中のすべてを深い会話にする必要はありませんが、浅い会話だけで終わらせるのではなく、深い会話も間に挟みながら話すと、より良い人間関係を築けるのでオススメです。
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