上司のハラスメントや部下のミス、テレビやネットで見る悲惨なニュースなどの日々のツラい出来事。
はたまた、家族や自身の病気や怪我、ペットとの別れや友人との絶縁などの人生のツラい出来事。
生きていると大小問わず、様々な困難や苦痛を味わう経験は誰でもしますが、そこから立ち直れる人、なかなか立ち直れない人がいるのはなぜでしょうか?
そこには個々が持つ「レジリエンス」が大きく関わっています。
今回は、ツラく困難な状況に陥っても、そこから立ち直る方法をご紹介します。
レジリエンスとは
「レジリエンス(回復力、復元力)」とは、人生や日々のツラい出来事を乗り越える能力のこと。
例えば身近なことでは、
・上司や先輩からの叱責
・SNSでの誹謗中傷
大きなことでは、
・家族との死別
・自身の大病
など、人生や日々の苦難からメンタルを回復させ、復帰するための力を言います。
レジリエンスが低いと、何かツラいことがあったときに、そこから立ち直れずにメンタルを病み、人との関わりや希望を失ってしまいます。
逆にレジリエンスが高いと、ツラいことや悲しいことがあっても立ち直ることができ、良好な人間関係や前向きな人生を歩みやすくなります。
レジリエンス能力チェック
自分のレジリエンスがどれくらいあるか、全6問の「レジリエンス・スケール」テストでチェックしてみましょう。
「まったく当てはまらない」なら1点、「完全に当てはまる」なら5点の1~5点の間で合計し、6で割って平均点を出してください。
深く考えず、直感で点数を付けることが大切です。
1、ツラいことがあってもすぐに元の状態に戻れる
2、ストレスの多い出来事をやりすごすのは割と簡単だ
3、ストレスの多い出来事から立ち直るのに、さほど時間はかからない
4、何か悪いことが起こったときに、すぐに立ち直ることができる
5、困難なときでもほとんど問題なく乗り切ることができる
6、人生の挫折を乗り越えるのに時間はあまりかからない
平均点が4点を超えていれば、レジリエンスは高いほうだと言えましょう。
仮に平均点が低くても、レジリエンスは先天的な性格も影響しますが、後天的に鍛えることも可能です。
レジリエンスの鍛え方
レジリエンスは、「誰でもこれ一つだけ行えばOK」というものはなく、人によって合う合わないがあるので、自分がしっくりきたものを取り入れてみましょう。
鍛え方をいくつかご紹介しますので、複数を同時に行ったり、自分に合っている一つに注力したり、いろいろ試してみてください。
困難を乗り越えた経験を思い出す
仕事のミスや離婚などを経験した75人の男女に行ったテスト(Recalling autobiographical self-efficacy episodes boosts reappraisal-effects on negative emotional memories.)で、
ポジティブな出来事を思い出す(友人との時間、自然の中を歩くなど)
↓
過去の嫌な記憶を思い出す
困難を乗り越えたときの出来事を思い出す(試験合格、プレゼン成功など)
↓
過去の嫌な記憶を思い出す
の2パターンを検証した結果、
「困難を乗り越えたとき」の出来事を思い出したグループは、たった1回の介入でも、嫌な記憶に対する苦しさが減った。
これは、「自分には困難を乗り越える力がある」と再認識されることで、別視点から物事を見られるようになり、ネガティブな記憶が和らいだ為と考えられます。
ツラいことがあったときは、仕事、勉強、試験、恋愛などで、自分が過去に乗り越えられた困難を思い返すと良いでしょう。
新しいことを学ぶ・挑戦する
どんなことでも良いので、新しいことを学んだり挑戦していくと、小さな目標を達成していくことで「自分は成長できている」という感覚を養えるので、トラブルに遭っても回復するメンタルが育ちやすくなります。
習得したり挑戦することはジャンルや内容を問わず、資格取得、スポーツ、創作、読書、ダイエットなど、自分が興味を持って取り組めるものであれば何を選んでも構いません。
1つのことを長年やっても、複数のことを同時、または順番に手を付けて色々挑戦しても良いでしょう。
このとき、他の人も参加しているコミュニティで行うと、周囲からの社会的なサポートを受けながらレジリエンスを高めやすくなるのでオススメです。
小さな不安をあえて経験する
自分が嫌なことをあえて実践し、少しずつレジリエンスを高めるやり方です。
例えば、大人数の前で話すのが苦手な場合は、
最初は友人の前で1対1で話す
↓
2~3人の前で話す
↓
5~10人の前で話す
といったように、最小の設定から始め、そこから少しずつ不安レベルを上げていきます。
こうすることで、不安を乗り越える自信がつき、他の不安や困難な状況に陥っても、そこから持ち直す力が身に着きます。
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