【科学的に否定】1万時間練習すれば誰でも一流になれる「1万時間の法則」は間違いだった

誰でも1万時間の練習を積み重ねれば、一流の能力が身に着くという法則を聞いたことがある方も多いでしょう。

努力は実を結ぶ、練習すれば必ず上達すると思って、毎日長時間、練習している方もいると思います。

しかし実際は、努力すれば誰でも一流のプロになれるという「1万時間の法則」が間違いだったことをご存知ですか?

今回は、1万時間の法則が間違っている理由(論文)と一流に近づける方法をご紹介します。

法則を否定する論文

チェスと音楽のプロのデータを調べた研究(Accounting for expert performance: The devil is in the details)では、

1万時間の練習では一流になれる理由の3割程度しか説明できず、過去の1万時間の法則研究は、本物のエキスパートではなく、初心者にリサーチを行った可能性が高い。

という結論に至りました。

また、1万時間の法則を再現して効果を確かめた研究(The role of deliberate practice in expert performance: revisiting Ericsson, Krampe & Tesch-Römer (1993))で、

39人のバイオリニストをスキル別に3グループに分ける

全員の練習量を調査した上で、それぞれのスキルを比較する

という調査では、

1万時間の法則では、練習量はスキルの48%に影響を与えるとされていたが、今回の研究で確認された影響は26%だった。

また、最高レベルのスキル保持者の練習量は、中級レベルのスキル保持者より少ない傾向があった。

という結果が出ました。

さらに、練習とパフォーマンスに関する複数の論文を精査した論文(メタ分析)(Deliberate Practice and Performance in Music, Games, Sports, Education, and Professions: A Meta-Analysis)では、ジャンル毎に練習の重要さは異なり、

ゲーム 26%
音楽 21%
スポーツ 18%
勉強(教育) 4%
専門職 1%未満

というように、「ルールや法則が明確なものには練習の重要性はある程度あるが、それ以外は練習の影響度は低い」という結果が出ました。

もちろんこれは「練習は必要ない」という意味ではなく、個人のスキルの差は練習量だけでは説明できず、「練習すれば誰でも一流になれるわけではない」という意味です。

一流に近づける方法

個人の才能や一流になれるかどうかは、遺伝・性格・運・IQ・周囲からのサポートなど、様々な要因が絡んでおり「誰でもこれをやれば(これがあれば)一流になれる」という法則は存在しません。

ですが、「知識がない、技量もない」では、一流としてだけではなくチャンスそのものを掴めないので、知識と技量を身につけておくことは重要です。

そのためには、やる気やモチベーションを保ち、新しいことを楽しく学んでいく姿勢が大切になってきます。

下記記事が参考になると思うので実践してみてください。

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