【科学的な休憩法】脳のパフォーマンスを最大に上げる休み方【作業中の休憩】

体を動かせる状況では「運動休憩(ストレッチやウォーキングなど)」

体を動かせない状況では「リラックス休憩(瞑想)」

瞑想さえできない状況では「座ったまま休憩」

仕事や勉強など、頭を使う作業をしていると次第に疲れてきて、モチベーションや集中力が下がってしまいますよね。

中には疲れていることは自覚していても、作業を早く終わらせたくて、休まずに一気に進める方もいると思います。

しかし実は、休憩を挟んで脳や精神の疲労を回復するほうが、作業効率が大幅にアップして、むしろ作業を早く終わらせることが出来るんです。

今回は、脳のパフォーマンスを高く維持するための効果的な休憩法についてご紹介します。

休憩の重要性

ウィーン医科大学などのチームが行った実験を紹介します。

人間心理として、作業は休憩を挟まずに一気に終わらせたくなりますが、研究チームは休息の重要性を、複数の論文を挙げて下記のように提言しています。


休憩でトータルの作業時間は減るにもかかわらず、最終的な成果の量は5%上がり、クオリティは8%向上する。

さらに、休憩の効果は休憩の直後だけでなく、仕事終わりにも、主観的な疲労を軽減し、活力を高める。

また、その他の休憩の効果としては、学習の改善、記憶の向上、問題解決の強化、身体的不快感の軽減などが挙げられる。

出典:Comparison of rest-break interventions during a mentally demanding task

休憩をちゃんと入れることで、作業量とクオリティが向上し、作業後の肉体的・精神的な疲労感を減らし、勉強の効果や記憶力も上げてくれるとのこと。

短時間の作業なら休憩が無くとも問題ありませんが、長時間の作業であれば、短くとも休憩を挟みつつ行うのが良いでしょう。

休憩の実験

66人の学生を対象にした実験で、参加者を4つの休憩グループに分けました。

・運動休憩(ストレッチやウォーキングなどの軽い有酸素運動を行う)

・リラックス休憩(瞑想を行う)

・座ったまま休憩(座ったまま自由に休憩する)

・休憩なし(休憩しないで勉強を続ける)

休憩時間は10分程度、実験は4週間にわたって行われ、全員の疲労感や精神的な活力を調べ続けたところ、


「休憩なし」の状態と比較して、「座ったまま休憩」は活力増加につながり、「運動休憩」と「リラックス休憩」では、休憩後20分の活力増加と疲労軽減の両方をもたらした。

「座ったまま休憩」と比較して、「運動休憩」をすると、休憩後20分で活力とリラックスがさらに増加し、疲労が減少しました。

したがって、精神的に厳しい作業中の休憩の効果は、「運動休憩」や「リラックス休憩」に参加することで高めることができ、その効果は作業の継続後少なくとも20分間持続します。

出典:Comparison of rest-break interventions during a mentally demanding task

また、「リラックス休憩」の疲労を減らす効果は「座ったまま休憩」より優れていたが、他の要素は大差なかったとも論文内に記載があります。

つまり、どのような休憩でも活力を回復させる効果はありますが、「休憩なし」と比べて、

「座ったまま休憩」→活力増加(

「リラックス休憩」→活力増加(中)疲労減少(中)

「運動休憩」→活力増加(大)疲労減少(大)

という結果になりました。

休憩法としては、活力増大と疲労減少の効果が大きい10分程度の軽い運動休憩(ストレッチ、軽いなわとび、早歩きのウォーキングなど)が良いでしょう。

オススメの休憩法

運動休憩がベストですが、状況やタイミングによって運動できないこともあるでしょう。

ですのでオススメとしては、

体を動かせる状況では「運動休憩(ストレッチやウォーキングなど)」

体を動かせない状況では「リラックス休憩(瞑想)」

瞑想さえできない状況では「座ったまま休憩」

を行って、疲労感を感じたときや、20~30分(長くても1時間程度)に1度は休憩(5~10分程度)を挟んでみてください。

オススメは「【科学論文が警告】作業中の音楽は作業効率を下げる【対処法も紹介】」でご紹介した、音楽を聴きながらの運動休息です。

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